Digital Museum for Endangered Languages and Cultures The Ryukyu Archipelago: Nishihara, Miyako Islands

デジタル博物館「ことばと文化 - 琉球列島」宮古諸島 西原地区

受け身・可能形

作り方

〇動詞によって、「らい」 「あい」をつけます。受け身と可能は同じ形になります。
〇命令形が「ーる」で終わるものは、「る」を「らい」に変えます。

例 「みーる(見ろ)」:「みーらい(見られる)」

例 「にーる(煮る)」:「にーらい(煮られる)」

〇「ふぁう(fau)(食べる)」のように「あう(au)」終わる動詞の受け身・可能形はう(u)を取って、「あい(ai)」つけ、「ふぁーい(faai)」のようになります。
〇「うむー(umuu)(思う)」のように「uu」で終わる動詞の受け身・可能形は「うむーい(umuui)」あるいは「うむいらい(umuirai)」のようになります。

例 「かう(kau)」:「かーい(kaai)」 「するー(suruu)(そろう」:「するーい(suruui)」

〇命令形が ーiで終わるものは-iをaiに変えます。たとえば り>らい、き>かい、り>らい、み>まい のようになります。

例 「なっじゅり(殴れ)」:「なっじゅらい(殴られる)」

例 「ったき(叩け)」:「ったかい(叩かれる、叩ける)」

例 「ゆみ(読め)」:「ゆまい(読まれる、読める)」

例 「んみき(叱れ)」:「んみかい(叱られる、叱れる)」

1.さぶろーや じろーん ばうひー なっじゅらいたい。

 (次郎は  太郎に 棒で 殴られた) 

2.じろーや うやんどぅ んみかいたい。

 (次郎は おじいさんに 叱られた)

〇うかす(起こす)のように、-asIで終わる動詞の受け身・可能形は -ahaiのようになります。

例 ゆます(読ませる):ゆまはい(読ませられる)、うかす(起こす):うかはい

1.たろーや みかこん うかはいたい。

 (太郎は  美香子に  起こされた。)

〇次のように被害を受ける人を主語にして、直接影響を受けるものを目的語(を格)にした受け身形も可能です。

例 

1.たろーや じろーんどぅ ばたう なっじゅらいたい。

  (太郎は 二郎に    腹を  殴られた)

2.いわさきしーしーや なかましんしーんどぅ ろんぶんぬ ほぅみらいたい。

  (岩崎さんは     仲間先生に    論文を   ほめられた。)

3.ばー ん゜ぬどぅ すりん さいふー とぅらいたい。

( 私は 昨日 すりに 財布を  すられた(取られた)

〇次のような被害の受け身は受け身の形では表せません。
1.太郎は奥さんに逃げられた。
〇受け身の場合も、可能の場合も名詞を修飾するときはそのままの形で修飾できます。

例

1.んみゃ ふぁーいー むぬー んなない ふぁいにゃーん

  (もう 食べられる ものは みな  食べてしまった。)  

否定形

〇否定形は、「あいん」、「らいん」になります。否定の過去形は「あいっだん」「らいっだん」になります。

例

1.ばんてぃが ういびとぅがまー すてぃや いかいん

 (私たちの  お年寄りを    捨ててはいけない)

2.なかまが くーだかー どーそーかいや はじみらいん

 (仲間(人名)が 来ないと 同窓会は はじめられない)